
2024-05-31
犬と猫の皮膚糸状菌症について|人への感染リスクにも注意!

大田区、下丸子、矢口を中心に幅広い動物の診療を行う「まるこ未来動物病院」です。
皮膚糸状菌症(ひふしじょうきんしょう)は特定の種類のカビが原因となり、皮膚や被毛に影響を及ぼす皮膚疾患です。
犬や猫だけでなく、人にとっても感染のリスクがありますので、正しい知識と対策が求められます。
今回は犬と猫の皮膚糸状菌症について症状や治療方法、予防方法などを詳しく解説します。
正常な免疫状態であれば問題となることはほとんどありませんが、他の病気により免疫力が低下している場合や、既に皮膚病を抱えている場合は、症状が現れやすくなります。
・脱毛:感染した部分の毛が円形または不規則な形で抜け落ちます。
・赤み:発疹や感染部位が赤くなります。
・皮膚の変化:フケや膿を伴うことがあり、さらには皮膚が厚くなることもあります。
この病気は痒みが特に強いわけではなく、病変は一般的に顔や耳、口の周りによく見られます。
健康な状態で免疫力が高ければ、皮膚のバリア機能が発揮されて様々な病原菌から感染を防いでくれます。
しかし、以下の場合は皮膚糸状菌の感染リスクが高まります。
・ストレスや全身状態の悪化により免疫力が落ちている
・免疫力が弱い子犬や子猫、高齢の犬や猫
・皮膚に傷や炎症がある
・皮膚の掻爬検査:皮膚を強く引っかいてどんな病原菌がいるのかを調べる検査です。
・抜毛検査:毛を一部抜いて顕微鏡で観察する検査です。
・ウッドランプ検査:特殊な光を用いて皮膚を照らし、皮膚糸状菌が感染していれば青りんご色に光ります。
・真菌培養検査:被毛やフケを培地に植えて、カビの発育を観察します。
また、耳の先端や指先には、遠心拡大する環状紅斑が現れることもあります。これは環状紅斑の中心部が治癒することでリング状に見えるため、「リングワーム」とも呼ばれます。
・抗真菌薬の投与:感染した犬や猫の健康状態や生活環境に合わせて、内服薬、塗り薬、薬用シャンプーなどが使用されます。
・環境の管理と消毒:皮膚糸状菌は生命力が非常に強く、感染力を維持したままで毛に入り込み、1年間生存可能であるとされています。そのため再発防止と共に、飼い主様や他の同居動物への感染リスクを抑えるためには、触れたら手の洗浄を行う、敷物など接触したものの消毒や交換を行う、同居動物では接触を可能な限り避けることが重要です。
この治療は通常、数週間から数ヶ月にわたって続きます。獣医師の指導のもと、感染が完全に解消するまで治療を続けることが重要です。
また、幼齢や高齢の動物は様々な病気にかかりやすいため、ワクチン接種や定期的な健康診断を受けることが大切です。日頃から彼らの体調変化に注意を払い、適切なケアを心がけてください。
東京都大田区下丸子で、犬・猫・フェレット・ウサギ・小動物・鳥・魚まで、幅広い動物の診療を行っている【まるこ未来動物病院】
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皮膚糸状菌症(ひふしじょうきんしょう)は特定の種類のカビが原因となり、皮膚や被毛に影響を及ぼす皮膚疾患です。
犬や猫だけでなく、人にとっても感染のリスクがありますので、正しい知識と対策が求められます。
今回は犬と猫の皮膚糸状菌症について症状や治療方法、予防方法などを詳しく解説します。
皮膚糸状菌症とは
この病気は、皮膚糸状菌と呼ばれるカビ(真菌)の一種によって引き起こされる皮膚の感染症です。このカビは、環境中に広く分布しており、特に湿気が多い場所で繁殖しやすい傾向があります。正常な免疫状態であれば問題となることはほとんどありませんが、他の病気により免疫力が低下している場合や、既に皮膚病を抱えている場合は、症状が現れやすくなります。
症状
犬や猫が皮膚糸状菌症に感染した場合、次のような症状が現れます。・脱毛:感染した部分の毛が円形または不規則な形で抜け落ちます。
・赤み:発疹や感染部位が赤くなります。
・皮膚の変化:フケや膿を伴うことがあり、さらには皮膚が厚くなることもあります。
この病気は痒みが特に強いわけではなく、病変は一般的に顔や耳、口の周りによく見られます。
原因
感染は主に、既に菌に感染している犬や猫との接触によって起こります。この菌は動物間だけでなく、人間にも感染する可能性があるため注意が必要です。健康な状態で免疫力が高ければ、皮膚のバリア機能が発揮されて様々な病原菌から感染を防いでくれます。
しかし、以下の場合は皮膚糸状菌の感染リスクが高まります。
・ストレスや全身状態の悪化により免疫力が落ちている
・免疫力が弱い子犬や子猫、高齢の犬や猫
・皮膚に傷や炎症がある
診断方法
脱毛や皮膚の赤みが見られた場合は、まずはその原因を特定するために、以下のような皮膚検査を行います。・皮膚の掻爬検査:皮膚を強く引っかいてどんな病原菌がいるのかを調べる検査です。
・抜毛検査:毛を一部抜いて顕微鏡で観察する検査です。
・ウッドランプ検査:特殊な光を用いて皮膚を照らし、皮膚糸状菌が感染していれば青りんご色に光ります。
・真菌培養検査:被毛やフケを培地に植えて、カビの発育を観察します。
また、耳の先端や指先には、遠心拡大する環状紅斑が現れることもあります。これは環状紅斑の中心部が治癒することでリング状に見えるため、「リングワーム」とも呼ばれます。
治療方法
治療は、感染の重症度に応じて異なりますが、以下の方法が一般的です。・抗真菌薬の投与:感染した犬や猫の健康状態や生活環境に合わせて、内服薬、塗り薬、薬用シャンプーなどが使用されます。
・環境の管理と消毒:皮膚糸状菌は生命力が非常に強く、感染力を維持したままで毛に入り込み、1年間生存可能であるとされています。そのため再発防止と共に、飼い主様や他の同居動物への感染リスクを抑えるためには、触れたら手の洗浄を行う、敷物など接触したものの消毒や交換を行う、同居動物では接触を可能な限り避けることが重要です。
この治療は通常、数週間から数ヶ月にわたって続きます。獣医師の指導のもと、感染が完全に解消するまで治療を続けることが重要です。
予防法やご家庭での注意点
病気を治療中の動物は体調が不安定であり、皮膚糸状菌に感染するリスクが高まるため、ペットショップやドッグランなどの不特定多数の動物が集まる場所へ行くことは避けましょう。また、幼齢や高齢の動物は様々な病気にかかりやすいため、ワクチン接種や定期的な健康診断を受けることが大切です。日頃から彼らの体調変化に注意を払い、適切なケアを心がけてください。
まとめ
皮膚糸状菌は、動物だけではなく人にも感染する病原菌です。愛犬や愛猫が感染しないよう予防することはもちろん重要ですが、万が一感染してしまった場合は、周囲の人や他の動物に感染を広げないためにも、不要不急の外出を控え、治療に専念することが大切です。東京都大田区下丸子で、犬・猫・フェレット・ウサギ・小動物・鳥・魚まで、幅広い動物の診療を行っている【まるこ未来動物病院】
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