2024-06-24
犬と猫の結膜炎について|涙や充血、目やにの症状が現れたら
大田区、下丸子、矢口を中心に幅広い動物の診療を行う「まるこ未来動物病院」です。
結膜炎とは、まぶたの裏側と白目の部分に炎症が生じる病気です。この病気にかかると、目が赤くなったり、腫れたり、目やにが増えるなどの症状が見られます。
結膜炎は感染症やアレルギー、異物が目に入ることなどが原因で発症し、早期の発見と適切な治療が必要です。
今回は、犬や猫の結膜炎について、症状や治療方法、予防方法などを詳しく解説します。
<感染性結膜炎>
感染性結膜炎は、ウイルスや細菌、寄生虫などによって引き起こされます。
特に猫においては、以下の感染が多く見られます。
・カリシウイルス
・ヘルペスウイルス
・クラミジア
これらは感染力が強いため、感染した猫を迎えた際に、先住猫にも同様の症状が現れるといったことが多く見られます。
<非感染性結膜炎>
一方、非感染性結膜炎は以下のような原因で発生します。
・アレルギー:花粉やダニ、ハウスダストなどが原因で目が痒くなり、炎症を引き起こします。
・目に入った異物:ほこりやゴミが目に入ることで炎症が起こります。
・ドライアイ:目が乾燥することで炎症を引き起こします。
・まぶたの病気:眼瞼内反症やチェリーアイ(第三眼瞼腺逸脱)などのまぶたの異常が原因です。
・逆さまつげ:まつげが内側に向かって生えることで、角膜や結膜に刺激を与えます。
・外傷:目に傷がつくことで炎症が発生します。
これらの原因は、特定の犬種や猫種に多く見られることがあり、年齢を問わず発生します。
・目が赤くなる
・まぶたが腫れる
・目やにが増える
・目を痒がる
・目をしょぼしょぼさせる
症状は軽度から重度までさまざまで、治療が遅れるとさらに悪化することがあります。そのため、早期に獣医師の診察を受けることがとても重要です。
まずは、肉眼で結膜だけでなくまぶたやまつ毛など、目全体を観察した後、以下のような詳細な検査を行い、目の状態を把握します。
・フルオレセイン検査:特殊な染色液を用いて角膜に傷がないかを確認します。角膜に傷があると、染色液がその部分に染み込むため検出できます。
・シルマーティアテスト:涙の量を測定し、ドライアイの有無を確認します。涙の分泌が正常かどうかを調べることで、結膜炎の原因を特定します。
・スリットランプ検査:細い光を当てて、目の細かい部分を詳しく調べます。この検査では、目の内部の構造や異常を詳細に確認することができます。
・眼圧検査:主に緑内障の有無を確認するために眼圧を測定します。眼圧が高いと、緑内障のリスクがあるため、重要な検査です。
これらの検査に加えて、アレルギー検査や血液検査、細菌検査などが行われることもあります。
<感染性結膜炎の治療>
感染性の場合は、インターフェロンや抗菌剤などの点眼薬や眼軟膏が使用されます。
<異物が原因の場合>
目に異物が入った場合、生理食塩水や点眼薬で目の表面を洗浄し、異物を取り除きます。その後、消炎剤や抗菌剤の点眼薬や眼軟膏を使用し、感染や炎症を防ぎます。
逆さまつげが原因で異物感がある場合は、逆さまつげを取り除く処置が行われます。
<眼瞼内反症やチェリーアイの治療>
眼瞼内反症やチェリーアイなどの眼瞼の問題が原因の場合、手術が必要となることがあります。手術により、まぶたの異常を修正し、症状を改善します。
どの原因であっても、炎症がひどい場合は抗炎症薬が使用されることがありますし、症状の重さに応じて内服薬や注射も併用されることがあります。
まず、混合ワクチンの接種は感染性結膜炎を予防するために非常に効果的です。定期的なワクチン接種を行うことで、ウイルスや細菌による感染リスクを大幅に減らすことができます。
また、新しい猫を迎える際には、先住猫と接触させる前に一定期間隔離することが重要です。隔離期間中に健康状態を観察し、感染症の兆候がないか確認することで、感染リスクを減らすことができます。
非感染性結膜炎の予防には、日頃から目の健康状態をチェックすることが大切です。目やまぶたに異常が見られた場合は、早めに獣医師に相談しましょう。特に、目が赤くなったり、目やにが増えたりした場合は注意が必要です。
ご家庭でのケアとしては、まず犬や猫の目の周りを清潔に保つようにしましょう。目やにが出た場合は、湿らせたガーゼやコットンで優しく拭き取ってください。
環境の整備も大切で、家の中のほこりやアレルゲンを減らすことで、アレルギー性結膜炎の予防につながります。定期的に掃除を行い、空気清浄機を使用することも効果的です。
愛犬や愛猫の目の健康を守るため、日頃からの観察とケアを心掛けましょう。
東京都大田区下丸子で、犬・猫・フェレット・ウサギ・小動物・鳥・魚まで、幅広い動物の診療を行っている【まるこ未来動物病院】
当院の診療案内はこちら
結膜炎とは、まぶたの裏側と白目の部分に炎症が生じる病気です。この病気にかかると、目が赤くなったり、腫れたり、目やにが増えるなどの症状が見られます。
結膜炎は感染症やアレルギー、異物が目に入ることなどが原因で発症し、早期の発見と適切な治療が必要です。
今回は、犬や猫の結膜炎について、症状や治療方法、予防方法などを詳しく解説します。
原因
結膜炎の原因は大きく分けて感染性と非感染性のものがあります。<感染性結膜炎>
感染性結膜炎は、ウイルスや細菌、寄生虫などによって引き起こされます。
特に猫においては、以下の感染が多く見られます。
・カリシウイルス
・ヘルペスウイルス
・クラミジア
これらは感染力が強いため、感染した猫を迎えた際に、先住猫にも同様の症状が現れるといったことが多く見られます。
<非感染性結膜炎>
一方、非感染性結膜炎は以下のような原因で発生します。
・アレルギー:花粉やダニ、ハウスダストなどが原因で目が痒くなり、炎症を引き起こします。
・目に入った異物:ほこりやゴミが目に入ることで炎症が起こります。
・ドライアイ:目が乾燥することで炎症を引き起こします。
・まぶたの病気:眼瞼内反症やチェリーアイ(第三眼瞼腺逸脱)などのまぶたの異常が原因です。
・逆さまつげ:まつげが内側に向かって生えることで、角膜や結膜に刺激を与えます。
・外傷:目に傷がつくことで炎症が発生します。
これらの原因は、特定の犬種や猫種に多く見られることがあり、年齢を問わず発生します。
症状
結膜炎は以下のような症状が見られます。・目が赤くなる
・まぶたが腫れる
・目やにが増える
・目を痒がる
・目をしょぼしょぼさせる
症状は軽度から重度までさまざまで、治療が遅れるとさらに悪化することがあります。そのため、早期に獣医師の診察を受けることがとても重要です。
診断方法
結膜炎の診断には、原因に基づいた適切な治療が必要なため、様々な検査を行います。まずは、肉眼で結膜だけでなくまぶたやまつ毛など、目全体を観察した後、以下のような詳細な検査を行い、目の状態を把握します。
・フルオレセイン検査:特殊な染色液を用いて角膜に傷がないかを確認します。角膜に傷があると、染色液がその部分に染み込むため検出できます。
・シルマーティアテスト:涙の量を測定し、ドライアイの有無を確認します。涙の分泌が正常かどうかを調べることで、結膜炎の原因を特定します。
・スリットランプ検査:細い光を当てて、目の細かい部分を詳しく調べます。この検査では、目の内部の構造や異常を詳細に確認することができます。
・眼圧検査:主に緑内障の有無を確認するために眼圧を測定します。眼圧が高いと、緑内障のリスクがあるため、重要な検査です。
これらの検査に加えて、アレルギー検査や血液検査、細菌検査などが行われることもあります。
治療方法
結膜炎の治療は以下のように原因に応じて異なります。<感染性結膜炎の治療>
感染性の場合は、インターフェロンや抗菌剤などの点眼薬や眼軟膏が使用されます。
<異物が原因の場合>
目に異物が入った場合、生理食塩水や点眼薬で目の表面を洗浄し、異物を取り除きます。その後、消炎剤や抗菌剤の点眼薬や眼軟膏を使用し、感染や炎症を防ぎます。
逆さまつげが原因で異物感がある場合は、逆さまつげを取り除く処置が行われます。
<眼瞼内反症やチェリーアイの治療>
眼瞼内反症やチェリーアイなどの眼瞼の問題が原因の場合、手術が必要となることがあります。手術により、まぶたの異常を修正し、症状を改善します。
どの原因であっても、炎症がひどい場合は抗炎症薬が使用されることがありますし、症状の重さに応じて内服薬や注射も併用されることがあります。
予防法やご家庭での注意点
結膜炎は多様な原因があるため一律の予防法は存在しませんが、特に感染性結膜炎に対しては効果的な対策があります。まず、混合ワクチンの接種は感染性結膜炎を予防するために非常に効果的です。定期的なワクチン接種を行うことで、ウイルスや細菌による感染リスクを大幅に減らすことができます。
また、新しい猫を迎える際には、先住猫と接触させる前に一定期間隔離することが重要です。隔離期間中に健康状態を観察し、感染症の兆候がないか確認することで、感染リスクを減らすことができます。
非感染性結膜炎の予防には、日頃から目の健康状態をチェックすることが大切です。目やまぶたに異常が見られた場合は、早めに獣医師に相談しましょう。特に、目が赤くなったり、目やにが増えたりした場合は注意が必要です。
ご家庭でのケアとしては、まず犬や猫の目の周りを清潔に保つようにしましょう。目やにが出た場合は、湿らせたガーゼやコットンで優しく拭き取ってください。
環境の整備も大切で、家の中のほこりやアレルゲンを減らすことで、アレルギー性結膜炎の予防につながります。定期的に掃除を行い、空気清浄機を使用することも効果的です。
まとめ
結膜炎はまぶたの裏側と白目に症状が現れるため、飼い主様が早期に気付くことが多い病気です。早期発見と適切な治療が重要ですので、症状が見られたらすぐに動物病院へご来院ください。愛犬や愛猫の目の健康を守るため、日頃からの観察とケアを心掛けましょう。
東京都大田区下丸子で、犬・猫・フェレット・ウサギ・小動物・鳥・魚まで、幅広い動物の診療を行っている【まるこ未来動物病院】
当院の診療案内はこちら