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2024-06-24

犬と猫の肥満細胞腫について|皮膚にしこりを見つけたときは?

大田区、下丸子、矢口を中心に幅広い動物の診療を行う「まるこ未来動物病院」です。

愛犬や愛猫の皮膚にしこりが見つかったらとても心配になりますよね。しこりの多くは良性で、特に問題ないことが多いですが、中には肥満細胞腫という悪性の腫瘍である場合もあります。

肥満細胞腫は特に中高年の犬に多く見られますが、猫にも発生する病気です。この腫瘍は皮膚だけでなく、内臓にも影響を及ぼすことがあり、その悪性度と転移のリスクを考えると、早期発見と適切な治療が非常に重要です。

今回は、犬と猫における肥満細胞腫について、症状や治療方法、予防方法などを詳しく解説します。


原因

肥満細胞腫は特に中高年の犬に多く見られる腫瘍です。犬の皮膚腫瘍の中で最も発生頻度が高く、全体の約20%を占めています。
猫においても、線維肉腫や扁平上皮癌に次いで多く見られ、皮膚腫瘍の約7〜20%を占めます。

犬での肥満細胞腫の主な原因は、KITという遺伝子の変異です。この遺伝子の変異が肥満細胞の異常な増殖を引き起こし、腫瘍を形成します。
猫の場合、明確な原因はまだ解明されていませんが、約60〜70%の猫でも同じKIT遺伝子の変異が関連していると考えられています。


症状

肥満細胞腫には大きく分けて2つのタイプがあります。皮膚にしこりができる「皮膚型肥満細胞腫」と、内臓に腫瘍が発生する「内臓型肥満細胞腫」です。

<皮膚型肥満細胞腫>
飼い主様が愛犬や愛猫の皮膚にしこりを見つけて来院されることが多いです。
発生部位としては、頭部、頸部、耳の周辺が多く、次いで体幹部や四肢に見られます。しこりは硬く、動かすことができない場合が多いですが、痛みを感じることはほとんどありません。皮膚型肥満細胞腫は、見た目以外の症状が現れにくいため、早期発見が重要です。


<内臓型肥満細胞腫>
内臓型は脾臓や肝臓、腸などに発生し、非常に悪性度が高く、転移しやすい特徴があります。活動量の低下や食欲不振、体重減少、嘔吐、下痢、貧血など全身にわたる症状が現れることがあります。
犬における内臓型肥満細胞腫は非常にまれですが、猫では比較的多く見られます。


診断方法

肥満細胞腫の診断には、しこりに細い針を刺して細胞を採取する「細胞診」が用いられます。採取した細胞を特殊な液体で染めた後、顕微鏡で観察して腫瘍の性質を確認します。エコー検査などで内臓に腫瘍が見つかった場合も、エコーで腫瘤の位置を確認しながら慎重に針を刺して細胞を採取します。
この方法で腫瘍の性質を確認しますが、悪性度や正確なグレードを判断するためには、さらに「病理診断」が必要です。

また、転移の有無を確認するためにレントゲン、CT、超音波検査などの画像診断も行います。


治療方法

肥満細胞腫の治療は、その悪性度や転移の有無、腫瘍の場所により異なります。

<皮膚型肥満細胞腫>
基本的な治療法は、外科手術によって腫瘍を周囲の正常な皮膚ごと除去することです。腫瘍を完全に取り除くことで、再発のリスクを最小限に抑えることができます。
手術後も再発や新たな腫瘍の発生を防ぐために、定期的なチェックが重要です。


<内臓型肥満細胞腫>
脾臓に腫瘍ができた場合、脾臓摘出手術が行われます。腫瘍を完全に切除できなかった場合や、他の臓器に転移していた場合は、化学療法や放射線療法を組み合わせて治療を行います。

特に、KIT遺伝子の変異が検出された場合には、分子標的薬という特殊な薬を使用することで高い治療効果が期待できます。


予防法やご家庭での注意点

残念ながら、肥満細胞腫の効果的な予防法は現在のところありません
しかし、日々のブラッシングの際や撫でている時に、しこりや異常がないかを確認することで、早期発見が可能になります。

また、定期的な健康診断を受けることで全身状態を把握し、潜在的な問題を早期に発見することが重要です。

まとめ

肥満細胞腫は犬や猫によく見られる腫瘍ですが、早期に発見し、適切な治療を行えば、愛犬や愛猫は健康で長生きすることができます。日々のスキンチェックや定期的な健康診断が、早期発見の鍵となります。
何か気になることがあれば、早めに獣医師に相談するようにしましょう。


■皮膚にしこりができる病気はこちらでも解説しています
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