フェレットによく見られる症状┃原因となる病気について解説！

フェレットは犬や猫以外のエキゾチックアニマルの中でも、特に人気のあるペットです。これからフェレットを家族に迎えようと考えている方も多いかと思いますが、フェレットにはかかりやすい病気が多いため、事前に病気や症状について知っておくことが大切です。

今回は、フェレットによく見られる症状や原因となる病気についてお伝えします。

フェレットを飼い始めた際に気をつけることはこちらで解説しています

フェレットによくある症状とその原因

フェレットに見られる一般的な症状には、以下のものがあります。

・毛が抜けて生えてこない：これは副腎疾患が原因で起こることがあります。

・咳：飲み込んだ毛や心臓病、リンパ腫が原因で起こることがあります。

・ふらつきやぼーっととする様子：これはインスリノーマという膵臓の腫瘍が原因で起こります。

副腎疾患、リンパ腫、インスリノーマは「フェレットの三大疾患」と呼ばれるほど一般的であり、フェレットを飼う際には特に注意が必要です。
これら三つの病気を含む、フェレットにおける代表的な症状と病気について詳しく解説します。


・毛が抜ける
フェレットには換毛期があります。特に春や秋には多くの毛が抜けることがありますが、これは自然な現象ですので心配はいりません。
しかし、顔以外の体全体から毛が抜ける場合（頭頂部から抜けることもあります）や、左右対称の脱毛が見られる場合は副腎疾患の可能性があります。これは、三大疾患の一つで、性ホルモンのバランスが崩れることで発症します。

フェレットの副腎腫瘍についてはこちらで解説しています


・咳が出る
咳の原因として考えられるのは、リンパ腫、心臓病、肺炎などです。
リンパ腫は体のどこにでもできる可能性があり、胸の中の臓器にできた場合、咳が出ることが多くあります。また、体の表面にリンパ腫ができるとしこりを触知することもあります。

フェレットのリンパ腫についてはこちらで解説しています

また、フェレットも心臓病にかかることがあり、心臓の機能が低下すると体に十分な血液が供給されず、咳が出ることがあります。
肺炎は細菌やウイルス感染によって引き起こされる呼吸器の病気で、咳の他に呼吸困難や発熱などの症状が現れます。


・ふらつきやぼーっととする様子
インスリノーマという膵臓の病気がフェレットにはよく見られ、この病気は血糖値が異常に低下することでふらつきやぼーっとする原因となります。
特に高齢のフェレットに多く見られますので、老化だけでなくインスリノーマやウイルス感染などの病気、関節炎などの可能性も考慮することが大切です。

フェレットのインスリノーマについてはこちらで解説しています


・くしゃみが出る
くしゃみは、インフルエンザや犬ジステンパーなどの感染症の可能性や、歯周炎などの歯のトラブルによって鼻の周囲が炎症して鼻炎になっている可能性があります。
インフルエンザにかかると、くしゃみ以外に結膜炎の症状が現れることもあります。


・歯がかける
硬いものを噛んで犬歯が折れてしまうことがあります。歯がかけた場合は、細菌が神経に感染する前に動物病院で適切な処置を受けることが重要です。

予防法やご家庭での注意点

フェレットをお迎えしたら、さまざまな感染症を予防するために、まずは必要なワクチンを受けさせることが重要です。
また、インフルエンザなどの人間の病気がフェレットにうつることもありますので、飼い主様が体調不良の場合は、フェレットとの過剰なスキンシップは控えましょう。

フェレットは犬や猫に比べて寿命が短く、およそ4～5歳でシニア期に入ります。この時期からは、副腎疾患、リンパ腫、インスリノーマといった「フェレットの三大疾患」が出やすくなるため、定期的な健康診断が特に重要です。

まとめ

今回はフェレットによく見られる症状とその原因となる病気について解説しました。
フェレットは散歩が必要なく、一人暮らしでも飼育がしやすいですが、今回お伝えしたようにいくつかの病気にかかりやすいという点も忘れてはなりません。
フェレットをお迎えの際には、事前にフェレットの診療を行ってくれる動物病院を探しておくことも大切です。

当院ではフェレットをはじめ、犬や猫はもちろんウサギや鳥、魚まで幅広い分野の診察を行っています。
少しでも不安や疑問に思うことがあれば、お気軽にご相談ください。



東京都大田区下丸子で、犬・猫・フェレット・ウサギ・小動物・鳥・魚まで、幅広い動物の診療を行っている【まるこ未来動物病院】

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