
2025-01-16
フェレットのうんちがゆるい|下痢になった時の原因と対処法

大田区、下丸子、矢口を中心に幅広い動物の診療を行う「まるこ未来動物病院」です。
フェレットと暮らしていると「うんちがゆるいけど大丈夫かな?」と不安になることがあるかもしれません。少しゆるいだけならすぐに治る場合もありますが、数日続いたり、緑色のうんちが出たりすると心配になることもあるでしょう。
今回は、フェレットの下痢の時に考えられる原因や対処法について、詳しくご説明いたします。
ただし、食べ物や生活環境の影響を受けるため、必ずしも基準どおりでなくても問題ないことがほとんどです。例えば、食事内容によっては茶色や黄土色のうんちになることもありますし、つまむことができない柔らかさのこともあります。まずは日頃から、普段しているうんちをよく観察しておきましょう。
・粘液状の下痢
半透明や緑色のどろっとしたうんちを「粘液便」と呼びます。腸管粘膜が剥がれ落ちたものが主体なので、消化不良やストレス、風邪などが原因となることがあります。ひどくなると血便が出ることもあります。
・水様性の下痢
形がまったくない、びしゃびしゃのうんちを「水様便」と呼びます。水様便はなんらかの病気の影響によるものであることが多く、特に腸炎や寄生虫疾患(コクシジウム、ジアルジア)などが疑われます。
また、中には生まれつき消化機能が弱い子もいて、消化酵素材などの消化を助けるような薬が必要な場合もあります。
お迎え症候群は多頭飼育の場合に、新しいフェレットを迎え入れることで体調不良を引き起こすことを「お迎え症候群」と呼びます。先住フェレットと、新しく迎え入れたフェレット、両方に発症する場合があり、その症状のひとつに軟便や下痢があります。
興奮やストレスによる消化管活動の変化や、もともと持っている細菌やウイルスの悪化、他のフェレットからの病原体感染などが原因として考えられます。
新しいフェレットを迎えた際は、先住フェレットとの接触を段階的に行うなどしてストレスを与えないように注意し、十分に健康管理を行いましょう。
ヘリコバクターという細菌は、人間の胃がん原因のひとつともされているピロリ菌の仲間です。人間のピロリ菌と同じく親から感染して赤ちゃんの頃から持っている可能性の高い細菌で、免疫力が落ちた時などに胃炎や胃潰瘍などを発症させます。
・ローソニア感染
ローソニアという細菌は、様々な動物の小腸の細胞に住み着き腸炎を発症させます。他のフェレットから感染するため、新しい子をお迎えしたり、お外で他のフェレットと接触したりする際に感染するおそれがあります。
フェレットのリンパ腫についてはこちらで解説しています
また、他にも腺癌や膵臓の腫瘍などが原因で下痢を起こすこともあります。
腺癌は小腸や大腸に発生することがあり、腸管の働きを妨げるため、下痢や血便などの症状を引き起こします。また、膵臓の腫瘍は消化酵素の分泌に影響を与え、消化不良や下痢の原因となることがあります。
・野菜や果物は消化不良の原因になるため避ける。
・湿度や換気に気を配り、快適な環境を維持する。
・ケージや生活スペースの清潔を保ち、うんちはこまめに掃除する。
・環境の急な変化や刺激を避け、安定した生活を心がける。
日常的にフェレットのうんちをよく観察し、普段と異なる様子が見られた場合は注意が必要です。特に異常が3日以上続く場合や他の症状が現れた場合は、すぐに動物病院で相談しましょう。
■関連する記事はこちらです
・フェレットによく見られる症状┃原因となる病気について解説!
・初めてフェレットを飼い始めた際に気をつけること
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フェレットと暮らしていると「うんちがゆるいけど大丈夫かな?」と不安になることがあるかもしれません。少しゆるいだけならすぐに治る場合もありますが、数日続いたり、緑色のうんちが出たりすると心配になることもあるでしょう。
今回は、フェレットの下痢の時に考えられる原因や対処法について、詳しくご説明いたします。
フェレットの健康なうんちとは?
フェレットの健康なうんちは、一般的に「黒色でかりんとうのような形状、つまんでも崩れない程度の固さ」とされています。排便回数は1日5~10回と多めです。ただし、食べ物や生活環境の影響を受けるため、必ずしも基準どおりでなくても問題ないことがほとんどです。例えば、食事内容によっては茶色や黄土色のうんちになることもありますし、つまむことができない柔らかさのこともあります。まずは日頃から、普段しているうんちをよく観察しておきましょう。
要注意!異常がみられるうんち
もし、食べ物を変えていないのに、うんちの色や柔らかさが大きく変わった場合は注意が必要です。特に緑色のうんちは、以下のような原因が考えられます。1. 食欲低下時や寝起き
うんちの色は、胆汁という緑色の消化液の影響を受けます。通常は食べ物と混ざって黒や茶色になりますが、食事量が極端に少ないと胆汁の色が目立ち、緑色のうんちになることがあります。特に、食欲が落ちている時や、夜ごはんと朝ごはんの間など、食事と食事の間が長く空くときには、胆汁が優勢となり、緑色のうんちが見られることがあります。そのため、寝起きに見られることも多い現象です。2. ウイルス感染の可能性
明るい緑色の下痢は、ウイルスによる腸炎の場合もあります。多頭飼いの場合、他のフェレットにも同じ症状が見られることがありますので、早めに動物病院を受診しましょう。下痢やゆるいうんちについて
うんちの柔らかさについて、どの程度から心配すべきか迷うこともあるでしょう。軽度の場合、健康状態に問題がないことも多いですが、以下のような場合は注意が必要です。・粘液状の下痢
半透明や緑色のどろっとしたうんちを「粘液便」と呼びます。腸管粘膜が剥がれ落ちたものが主体なので、消化不良やストレス、風邪などが原因となることがあります。ひどくなると血便が出ることもあります。
・水様性の下痢
形がまったくない、びしゃびしゃのうんちを「水様便」と呼びます。水様便はなんらかの病気の影響によるものであることが多く、特に腸炎や寄生虫疾患(コクシジウム、ジアルジア)などが疑われます。
よくある原因と特徴
フェレットは比較的下痢をしやすい動物です。ここではよくある原因や特徴についてお伝えします。<消化不良>
フェレットは本来肉食動物なので、野菜やフルーツ、穀物などの消化が苦手です。それらを食べてしまった場合、一時的に下痢をすることがありますが、通常1日程度で治ることがほとんどです。また、中には生まれつき消化機能が弱い子もいて、消化酵素材などの消化を助けるような薬が必要な場合もあります。
<ストレスによる下痢>
引っ越しやケージの交換といった環境の変化、お迎え症候群、運動不足、お風呂、フードの変更など、ストレスが原因で下痢をすることがあります。原因に思い当たることがあれば、そのストレス源を取り除くようにしましょう。お迎え症候群は多頭飼育の場合に、新しいフェレットを迎え入れることで体調不良を引き起こすことを「お迎え症候群」と呼びます。先住フェレットと、新しく迎え入れたフェレット、両方に発症する場合があり、その症状のひとつに軟便や下痢があります。
興奮やストレスによる消化管活動の変化や、もともと持っている細菌やウイルスの悪化、他のフェレットからの病原体感染などが原因として考えられます。
新しいフェレットを迎えた際は、先住フェレットとの接触を段階的に行うなどしてストレスを与えないように注意し、十分に健康管理を行いましょう。
<細菌感染>
・ヘリコバクター感染ヘリコバクターという細菌は、人間の胃がん原因のひとつともされているピロリ菌の仲間です。人間のピロリ菌と同じく親から感染して赤ちゃんの頃から持っている可能性の高い細菌で、免疫力が落ちた時などに胃炎や胃潰瘍などを発症させます。
・ローソニア感染
ローソニアという細菌は、様々な動物の小腸の細胞に住み着き腸炎を発症させます。他のフェレットから感染するため、新しい子をお迎えしたり、お外で他のフェレットと接触したりする際に感染するおそれがあります。
<消化管の腫瘍>
リンパ腫はフェレットの三大疾患のひとつとされるほど、好発する病気のひとつです。リンパ腫が消化管にできると下痢を引き起こすことがあります。フェレットのリンパ腫についてはこちらで解説しています
また、他にも腺癌や膵臓の腫瘍などが原因で下痢を起こすこともあります。
腺癌は小腸や大腸に発生することがあり、腸管の働きを妨げるため、下痢や血便などの症状を引き起こします。また、膵臓の腫瘍は消化酵素の分泌に影響を与え、消化不良や下痢の原因となることがあります。
予防と日常のケア
フェレットのお腹の健康を守るために、次のポイントに気をつけましょう。<食事管理>
・良質な動物性タンパクを中心とした食事を与える。・野菜や果物は消化不良の原因になるため避ける。
<環境管理>
・温度は10~25℃に保ち、暑さを防ぐ。・湿度や換気に気を配り、快適な環境を維持する。
・ケージや生活スペースの清潔を保ち、うんちはこまめに掃除する。
<ストレス軽減>
・運動できるスペースを確保し、適度な活動を促す。・環境の急な変化や刺激を避け、安定した生活を心がける。
日常的にフェレットのうんちをよく観察し、普段と異なる様子が見られた場合は注意が必要です。特に異常が3日以上続く場合や他の症状が現れた場合は、すぐに動物病院で相談しましょう。
まとめ
フェレットのうんちが少し柔らかい程度なら、心配いらない場合も多いですが、色や形の異常が続く場合は注意が必要です。「こんなうんち、どうしよう?」と思ったら、ぜひお気軽に動物病院へご相談ください。早期発見と早期治療が、大切なフェレットの健康を守る鍵となります。■関連する記事はこちらです
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