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2026-12-11

シニア犬・猫の飼い主様必見!これって老化?病気のサイン?見逃さないためのチェックリスト

大田区、下丸子、矢口を中心に幅広い動物の診療を行う「まるこ未来動物病院」です。

「最近、歳のせいか元気がなくなった気がする」「トイレを失敗することが増えた」

長く一緒に暮らしているからこそ、愛犬や愛猫のちょっとした変化が気になるものです。
しかし、その変化を“老化”と決めつけてしまうのは注意が必要です。中には病気のサインが隠れていることもあります。

今回は、シニア期に見られる変化の中から「病気かもしれないサイン」を紹介します。


シニア期っていつから?年齢ごとの体の変化

「うちの子、まだ7歳だし元気いっぱい!」と思われてる飼い主様も多いかもしれません。ですが、犬や猫の時間の流れは、人よりずっと早いのです。

たとえば、小型犬や猫の7歳は、人間でいうとおよそ44歳前後。大型犬では、6歳で40歳を超えるくらいの年齢に相当します。つまり「まだ若い」と感じていても、実はすでに中年期を迎えているケースも少なくありません。

犬や猫の成長スピードを人に置き換えると、おおよそ次のようになります。

このように見てみると「うちの子ももう立派な中年〜シニアなんだ」と感じられる方も多いのではないでしょうか。

シニア期に入ると、代謝や免疫の働きが少しずつ低下し、体の中では見えない変化が進み始めます。若いころのように自然治癒力に任せるのではなく「小さな変化を早めに見つけて支えていく」ことが健康寿命を延ばすカギになります。

「まだ元気だから大丈夫」と思うそのタイミングこそ、健康チェックを始めるベストタイミングです。


これって老化?それとも病気?見逃したくないチェックポイント

「最近寝てばかり」「ごはんを残すことが増えた」──そんな変化を見たときに「歳のせいかな」と思っていませんか?でも実は“老化”と“病気”の境界線はとてもあいまいです。

ここでは、飼い主様が気づきやすい変化をQ&A形式でご紹介します。愛犬・愛猫に当てはまる項目がないか、ぜひチェックしてみてください。

<行動の変化>

Q. 最近、寝てばかりで遊びたがらない…これは歳のせい?
A. 甲状腺機能低下症などホルモンの病気や、関節の痛みがあると活動量が減ることがあります。

Q. 名前を呼んでも反応が鈍いのは、年齢のせい?
A. 聴力の低下認知機能の衰え、または外耳炎による耳の炎症が関係していることもあります。

<食欲・体重の変化>

Q. ごはんを残すようになったのは、単なるわがまま?
A. 歯周病口内炎による痛み、腎臓病などで食欲が落ちていることがあります。

Q. 食欲はあるのに痩せてきたのはどうして?
A. 特に猫では、甲状腺機能亢進症などのホルモンの病気が関係していることがあります。

<排泄の変化>

Q. トイレの失敗が増えたけど、歳だから仕方ない?
A. 認知機能の低下だけでなく、腎臓病糖尿病膀胱炎などの病気が関係している場合もあります。

Q. 水をよく飲むようになったり、おしっこの量が増えたのは大丈夫?
A. 腎臓病糖尿病副腎の病気などの場合があります。猫では甲状腺機能亢進症でも多飲多尿が見られます。

<見た目の変化>

Q. 目が白っぽく見えるようになったけど、白内障?
A. 核硬化症(加齢による変化)であれば心配はいりませんが、白内障ぶどう膜炎などの病気が潜んでいることもあります。

Q. 毛が薄くなってきたり、ツヤがなくなったのは加齢のせい?
A. 甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症など、ホルモンの病気が関係していることもあります。

“おかしいな”と思うことがあれば、ぜひ早めにご相談ください。早期発見ができれば、これからのシニア期をもっと穏やかに過ごせる可能性が広がります。


老犬・老猫がなりやすい主な病気

年齢を重ねると、見た目は元気でも少しずつ体の中で変化が始まっています。その変化の中には、早めに気づけばコントロールできる病気も少なくありません。

ここでは、シニア期の犬や猫で特に多い病気をご紹介します。

<内臓の病気|“いつも通り”の中に隠れたサイン>
シニア期になると、腎臓や心臓などの臓器が少しずつ疲れやすくなります。

腎臓病
多飲多尿体重減少食欲低下などが見られます。早期発見で進行をゆるやかにできます。

猫の慢性腎臓病についてはこちらで解説しています

心臓病(僧帽弁閉鎖不全症など)
息切れが増える場合は注意が必要です。無理をさせず、早めの受診が安心です。

糖尿病・ホルモン疾患
体重や毛づやの変化水を飲む量の増加などで気づくことがあります。
犬では「甲状腺機能低下症」や「副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)」、猫では「甲状腺機能亢進症」が代表的です。

犬の甲状腺機能低下症についてはこちらで解説しています
犬の副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)についてはこちらで解説しています
猫の甲状腺機能亢進症についてはこちらで解説しています

<運動器・関節の病気|“歩き方”は健康のバロメーター>
痛みは目に見えないため、行動の変化が最初のサインになることも。早めのケアで、今より楽に動けるようサポートできます。

変形性関節症・変形性脊椎症
加齢で関節や骨が変形し、痛みこわばりを感じることがあります。

犬・猫の変形性関節症についてはこちらで解説しています

椎間板ヘルニア
腰や首の痛み後ろ足のふらつきが見られる場合もあります。

<認知・神経の病気|“いつもと違う行動”を見逃さない>
行動の変化には、認知機能の低下が関係しているかもしれません。早期に気づいてあげることで、生活環境の工夫や治療で穏やかなシニア期を支えることにつながります。

認知機能不全症候群(犬猫の認知症)
記憶力や判断力が低下し、昼夜が逆転したりトイレの失敗が増えたりします。

犬の認知症についてはこちらで解説しています

てんかんや脳疾患
一時的なふらつきけいれんぼんやりする時間が長い場合は早めにご相談ください。

<眼の病気|“見た目の変化”に早く気づいてあげよう>
年齢を重ねると、目のトラブルも増えてきます。「白く濁って見える」「涙や目ヤニが増えた」「目を細めている」などのサインがあれば、注意が必要です。

白内障
水晶体が濁る病気で、視力が低下します。早期であれば進行を抑えることも可能です。

核硬化症
加齢による自然な変化で、白内障と見た目が似ています。獣医師による診察で区別がつきます。

角膜炎・ドライアイ
目の表面が炎症を起こし、痛み目ヤニが出ることがあります。慢性化する前のケアが大切です。

犬の眼の病気についてはこちらで解説しています

<腫瘍性疾患(がん)|“しこり”や“痩せ”も見逃さずに>
年齢とともに、体のどこかに腫瘍ができる確率は高くなります。
良性のものもありますが、悪性の場合は早期発見が重要です。「体重が減ってきた」「しこりがある」などのサインが見られたら、早めに検査を受けることで治療の選択肢を広げることができます。

犬・猫のリンパ腫についてはこちらで解説しています
犬・猫の肥満細胞腫についてはこちらで解説しています


日々の観察が早期発見のカギ|おうちでできる健康チェック

病気の早期発見にいちばん大切なのは、毎日の「なんとなく変だな」に気づくことです。小さなサインを見逃さないために、日々の観察ポイントをご紹介します。

<毎日の健康チェックリスト>

▼飲む・食べる
 ☑ 水を飲む量が増えた/減った
 ☑ 食欲が落ちた、または食べても痩せてきた

▼歩く・動く
 ☑ 階段やソファをためらう
 ☑ 歩き方がぎこちない、足を引きずる

▼排泄
 ☑ トイレの失敗が増えた
 ☑ 尿の量や回数が変わった

▼寝る・過ごす
 ☑ 昼間もずっと寝ている
 ☑ 夜中に鳴いたり、落ち着かない様子がある

これらのポイントを写真や動画で記録しておくのもおすすめです。日々の様子を残しておくと、病院で説明しやすく、小さな変化にも早く気づけるようになります。

また、見た目が元気でも年に1~2回の定期健診を受けることで、まだ症状が出ていない初期の病気を見つけられることもあります。病院は特別な場所ではなく、毎日の安心を一緒につくるパートナーです。気になる変化があれば、どうぞ気軽にご相談ください。


まとめ

「歳のせいかな?」と思う変化の中には、実は病気のサインが隠れていることがあります。
しかし、早めに気づいてあげることで、治療やケアの選択肢が広がり、穏やかなシニア期を過ごせる可能性は十分にあります。

シニア期は、これまで以上に小さな変化を見守ることが大切な時期です。「昨日よりちょっと元気がない」「最近よく水を飲む」──そんな気づきの積み重ねが、大切な命を守るきっかけになります。

「病院に行くほどでもないかも」と迷う段階でも大丈夫です。気になることがあれば、どうぞ気軽に当院までご相談ください。


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