2023-09-08
ハムスターに多い皮膚疾患について
ハムスターの皮膚病は原因が多岐にわたります。
そこで今回は、ハムスターに多い皮膚病について解説していきます。
原因
皮膚糸状菌症は真菌(カビ)の仲間である皮膚糸状菌が原因で起こります。健康な状態であれば皮膚のバリア機能が働くため感染をすることはありませんが、ストレスや加齢、病気などによって免疫力が低下していると感染しやすくなります。
同様の原因で起こる疾患として、ニキビダニが原因で起こる「毛包虫症」があります。皮膚に常在しているニキビダニが、免疫力が低下したことにより過剰に繁殖して皮膚症状を起こします。
一方、膿皮症は主に黄色ブドウ球菌という細菌が原因で起こります。皮膚糸状菌症同様、免疫力の低下でも起こりますが、肥満やケガによる擦り傷の傷口から感染するケースも多くみられます。さらに、飼育環境が不衛生だと菌が繁殖しやすく、そこから感染することもあります。
飼育環境は皮膚疾患に大いに関係しており、床材の種類(特にチップ材)によってはそれに対してアレルギー起こし、腹側全体に痒みが生じ、それを掻きむしることにより膿皮症へと発展していくケースが非常に多いです。
また、ハムスターの皮膚病はこの他にも、栄養不足が原因で起こる「栄養性脱毛」、内分泌疾患が原因で起こる「内分泌性脱毛」もよくみられます。
症状
主に痒みや脱毛、発赤、発疹、フケ、かさぶたなどの症状がみられます。
診断方法
ハムスターの皮膚病は原因が多岐にわたるため、様々な皮膚検査を行って原因を突き止め、診断をします。
治療方法
皮膚糸状菌症も膿皮症も、主な治療法は薬による内科的治療です。
治療薬は原因ごとに異なり、皮膚糸状菌の場合は抗真菌薬を、膿皮症の場合は抗生物質を投与します。抗生物質を投与する場合は、耐性菌の発生を抑制するために長期的に投与する必要があり、最低でも2〜3週間継続します。
また、アレルギーが原因のときは床材の変更が必須です。テッシュペーパー、キッチンペーパー、紙などが比較的アレルギーを起こしにくく、また交換も容易なので推奨されます。
予防法や飼い主が気をつけるべき点
予防のためにはこまめな掃除が大切です。床材は少なくとも1週間に1回交換をして、ケージは1ヶ月に1回掃除をするようにしましょう。
また、肥満にならないようにすることも大切です。ひまわりの種などカロリーの高い食べ物は控え、回し車などを利用して運動不足にならないように気をつけましょう。
しかし、どんなに気をつけていても皮膚疾患に罹ることはあります。初期の段階で治療を行うことができれば、短期間で完治するケースも少なくないため、早期発見・早期治療を心がけましょう。
まとめ
日頃から飼育環境を清潔に保ち、皮膚病にならないよう気をつけましょう。また、皮膚病が疑われる症状がみられた場合は、すぐに動物病院を受診するようにしましょう。
東京都大田区下丸子で、犬・猫・フェレット・ウサギ・小動物・鳥・魚まで、幅広い動物の診療を行っている【まるこ未来動物病院】
当院の診療案内はこちら
そこで今回は、ハムスターに多い皮膚病について解説していきます。
原因
皮膚糸状菌症は真菌(カビ)の仲間である皮膚糸状菌が原因で起こります。健康な状態であれば皮膚のバリア機能が働くため感染をすることはありませんが、ストレスや加齢、病気などによって免疫力が低下していると感染しやすくなります。
同様の原因で起こる疾患として、ニキビダニが原因で起こる「毛包虫症」があります。皮膚に常在しているニキビダニが、免疫力が低下したことにより過剰に繁殖して皮膚症状を起こします。
一方、膿皮症は主に黄色ブドウ球菌という細菌が原因で起こります。皮膚糸状菌症同様、免疫力の低下でも起こりますが、肥満やケガによる擦り傷の傷口から感染するケースも多くみられます。さらに、飼育環境が不衛生だと菌が繁殖しやすく、そこから感染することもあります。
飼育環境は皮膚疾患に大いに関係しており、床材の種類(特にチップ材)によってはそれに対してアレルギー起こし、腹側全体に痒みが生じ、それを掻きむしることにより膿皮症へと発展していくケースが非常に多いです。
また、ハムスターの皮膚病はこの他にも、栄養不足が原因で起こる「栄養性脱毛」、内分泌疾患が原因で起こる「内分泌性脱毛」もよくみられます。
症状
主に痒みや脱毛、発赤、発疹、フケ、かさぶたなどの症状がみられます。
診断方法
ハムスターの皮膚病は原因が多岐にわたるため、様々な皮膚検査を行って原因を突き止め、診断をします。
治療方法
皮膚糸状菌症も膿皮症も、主な治療法は薬による内科的治療です。
治療薬は原因ごとに異なり、皮膚糸状菌の場合は抗真菌薬を、膿皮症の場合は抗生物質を投与します。抗生物質を投与する場合は、耐性菌の発生を抑制するために長期的に投与する必要があり、最低でも2〜3週間継続します。
また、アレルギーが原因のときは床材の変更が必須です。テッシュペーパー、キッチンペーパー、紙などが比較的アレルギーを起こしにくく、また交換も容易なので推奨されます。
予防法や飼い主が気をつけるべき点
予防のためにはこまめな掃除が大切です。床材は少なくとも1週間に1回交換をして、ケージは1ヶ月に1回掃除をするようにしましょう。
また、肥満にならないようにすることも大切です。ひまわりの種などカロリーの高い食べ物は控え、回し車などを利用して運動不足にならないように気をつけましょう。
しかし、どんなに気をつけていても皮膚疾患に罹ることはあります。初期の段階で治療を行うことができれば、短期間で完治するケースも少なくないため、早期発見・早期治療を心がけましょう。
まとめ
日頃から飼育環境を清潔に保ち、皮膚病にならないよう気をつけましょう。また、皮膚病が疑われる症状がみられた場合は、すぐに動物病院を受診するようにしましょう。
東京都大田区下丸子で、犬・猫・フェレット・ウサギ・小動物・鳥・魚まで、幅広い動物の診療を行っている【まるこ未来動物病院】
当院の診療案内はこちら