
2024-02-02
犬や猫の尿路結石症について|寒くなってきたら要注意

尿路結石症とは、腎臓、尿管、膀胱、尿道といった尿路に結石が生じる疾患です。犬や猫では、その原因としてストルバイト結石やシュウ酸カルシウム結石が多くみられます。
今回は犬や猫の尿路結石について、原因や治療法を解説したいと思います。
・飲水量の減少
寒い時期に尿路疾患が増える大きな原因です。寒くなり飲水量が減ると、尿が濃くなります。そのため尿中のミネラル濃度もあがり、結石ができやすくなります。
また飲水量が減ると排尿回数も減るため、膀胱炎にもなりやすくなります。
・食事、体質
普段からミネラルウォーターを飲用水として与えていたり、おやつが多かったりすると、結石の原因になることがあります。ただ、同じ食事内容でも、結石ができる子とできない子がいるため、体質も関係しているのではないかと考えられます。
・膀胱炎
結石により膀胱粘膜が傷つき膀胱炎が起きることもありますが、その逆もあります。
膀胱炎により、尿pHが変化することで、結石ができやすくなります。
結石が尿管や尿道に詰まり、尿路閉塞となると、急性腎不全を起こし数日で死に至る場合があるので注意が必要です。
また尿を試験紙に垂らし、尿のpHや潜血の有無、尿比重などを確認します。
レントゲンやエコーを使用した画像検査も行います。
pHを調整することで溶解する結石の場合は、療法食を使用した食事療法で治療を行うことがあります。
マグネシウムやリンを制限された療法食を獣医師の指示通りに与え、それ以外のものは与えないようにします。
大きな結石や、療法食では溶解できない種類の結石は、外科手術で結石を取り除きます。
手術後は、再発予防のために療法食を使用することが推奨されます。
また、膀胱炎を併発している場合も多く、その場合は抗生剤や止血剤、消炎剤などの内服を併用します。
また、トイレの環境(場所や個数、衛生面など)が気に入らず、排泄を我慢し、尿路疾患を起こす子も多いです。排尿回数が少ないと感じたら、トイレの数を増やす、異なるタイプのトイレを設置する、こまめに清掃するなどしてストレスを減らしてあげましょう。
さらに、排尿回数だけでなくおしっこが出ているかを見るのもポイントです。おしっこが出ていない原因には2つあり、1つは膀胱炎で頻尿となり、おしっこが溜まっていなくておしっこをしてないように見えるパターン。もう1つは、尿路に結石やプラークが詰まっていておしっこを出せないパターンがあります。おしっこが出ていないと気づいたらすぐに来院することをおすすめします。
東京都大田区下丸子で、犬・猫・フェレット・ウサギ・小動物・鳥・魚まで、幅広い動物の診療を行っている【まるこ未来動物病院】
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今回は犬や猫の尿路結石について、原因や治療法を解説したいと思います。
原因
尿路結石症にはいくつかの要因が考えられますので紹介していきます。・飲水量の減少
寒い時期に尿路疾患が増える大きな原因です。寒くなり飲水量が減ると、尿が濃くなります。そのため尿中のミネラル濃度もあがり、結石ができやすくなります。
また飲水量が減ると排尿回数も減るため、膀胱炎にもなりやすくなります。
・食事、体質
普段からミネラルウォーターを飲用水として与えていたり、おやつが多かったりすると、結石の原因になることがあります。ただ、同じ食事内容でも、結石ができる子とできない子がいるため、体質も関係しているのではないかと考えられます。
・膀胱炎
結石により膀胱粘膜が傷つき膀胱炎が起きることもありますが、その逆もあります。
膀胱炎により、尿pHが変化することで、結石ができやすくなります。
症状
症状としては、トイレに何度も行く、排尿姿勢を取るがほとんど排尿していない、尿がキラキラ光って見える、さらさらしたものが混じっているなどがみられますが、無症状のこともあります。結石が尿管や尿道に詰まり、尿路閉塞となると、急性腎不全を起こし数日で死に至る場合があるので注意が必要です。
診断方法
尿を遠心分離し、得られた沈査を顕微鏡で観察します。また尿を試験紙に垂らし、尿のpHや潜血の有無、尿比重などを確認します。
レントゲンやエコーを使用した画像検査も行います。
治療方法
食事管理・外科手術・内服があります。pHを調整することで溶解する結石の場合は、療法食を使用した食事療法で治療を行うことがあります。
マグネシウムやリンを制限された療法食を獣医師の指示通りに与え、それ以外のものは与えないようにします。
大きな結石や、療法食では溶解できない種類の結石は、外科手術で結石を取り除きます。
手術後は、再発予防のために療法食を使用することが推奨されます。
また、膀胱炎を併発している場合も多く、その場合は抗生剤や止血剤、消炎剤などの内服を併用します。
予防法や家庭での注意点
しっかりと水分摂取を行いましょう。特に猫はもともとお水をあまり飲まない動物なので、ウエットタイプやシチュータイプのフードを取り入れても良いでしょう。また、トイレの環境(場所や個数、衛生面など)が気に入らず、排泄を我慢し、尿路疾患を起こす子も多いです。排尿回数が少ないと感じたら、トイレの数を増やす、異なるタイプのトイレを設置する、こまめに清掃するなどしてストレスを減らしてあげましょう。
さらに、排尿回数だけでなくおしっこが出ているかを見るのもポイントです。おしっこが出ていない原因には2つあり、1つは膀胱炎で頻尿となり、おしっこが溜まっていなくておしっこをしてないように見えるパターン。もう1つは、尿路に結石やプラークが詰まっていておしっこを出せないパターンがあります。おしっこが出ていないと気づいたらすぐに来院することをおすすめします。
まとめ
尿路結石は、気づかずに放置してしまい尿路閉塞を起こすと命に関わる重大な事態となります。結晶の段階では無症状のことも多いため、日頃から尿の状態を観察し健康診断などで定期的に尿検査を受けるようにしましょう。東京都大田区下丸子で、犬・猫・フェレット・ウサギ・小動物・鳥・魚まで、幅広い動物の診療を行っている【まるこ未来動物病院】
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